■仮桟橋の進化に伴う
クローラクレーンの大型化
仮桟橋工事の施工方法として
一番オーソドックスなのが
クローラクレーンと電動バイブロです。
一昔前は
45t吊クローラクレーンが
主流でしたが、
55t吊になり、70t吊となって、
どんどん仮桟橋工事に使用する
クローラクレーンが大型化しています。
現在では100tや200tの
クローラクレーンを使用する
仮桟橋工事も珍しくなくなりました。
これは、【システム橋梁】と呼ばれる
長スパンの仮設桟橋工を可能とした
商品が誕生してきたからです。
メーカーによって
商品名はさまざまです。
「ランドクロス」
「PABRIS」
「プレガーダー」
「スーパーガーダー」
「けたろう」
規格や仕組みはいろいろでしょうが、
大枠では同じ用途のものです。
【システム橋梁のメリット】
支持杭の数が減らせる
足場の設置数が減らせる
鋼材リース料や足場材が圧縮できる
工期が短縮できる
【システム橋梁のデメリット】
作業半径が遠くなることで
オペレーターの距離感が重要になる
ひとつひとつの部材が長尺で重いので
取り扱いが難しい
鴫原基礎のメインマシンは
RXリーダーレス杭打機です。
6メートルスパンの普通仮桟橋なら
この機械1台で施工可能です。
仮桟橋工事2つの施工方法:リーダーレス杭打機(RX3300)は仮桟橋工事も出来るんです!
ですが、
長スパンのシステム橋梁仮桟橋となると、
やっぱりクローラクレーン。
どうしても
クローラクレーンに頼らないと
出来ない工事がそこにあります。
■鴫原基礎での仮桟橋工事実績のひとつ
石巻復興プロジェクト
「渡波稲井線道路新設工事」
石巻復興プロジェクトの
【渡波稲井線道路新設工事】に、
仮桟橋(システム橋梁)工事で
約3年に渡り参加することが出来ました。
この工事は海岸沿いの渡波地区から
内陸の稲井地区までの南北に渡る
避難道路として計画されたものです。
【渡波地区】 【稲井地区】
道路改良 → 橋梁 → トンネル → 橋梁 → 道路改良
およそ土木の醍醐味を
集約したかのような多彩な工事でした。
私たちの担当した工事で
長スパンのシステム橋梁仮桟橋の
最長は36m。
ものすごく長くて
1本が13tもありました。
作業半径も30m以上です。
吊具も大きく重いもので
職人も取り回しに苦労しているようでした。
薄くて長いため、
ちょっと振動が加わると
ず~っと揺れ続けるので
設置に苦労したと聞いています。
70tクローラクレーン、
150tクローラクレーンを駆使し、
大きな事故もなく
石巻市の復興避難道路建設に
少しでも貢献できたことは
私たちにとっても財産になりました。
一緒に働き協力してくれた、
全ての関係者の皆さんに感謝致します。
ありがとうございました。
■仮桟橋の施工方法
クローラクレーンバイブロ工法
※地盤が硬い現場での補助工法
地盤がそれほど硬くない地域では
トンボを打って定規をセットしたら
そのまま電動バイブロや油圧バイブロで
支持杭(H形鋼)を打込みますが、
地盤が硬い地域の場合、
まともには支持杭が打込めないため
補助工法を用います。
吊下げ式電動オーガで先行掘削だったり
吊り下げダウンザホールハンマーで
打撃削孔だったり。
一度、支持杭を打ち込む場所を
先行削孔して柔らかくしておく
必要が出てきます。
吊り下げダウンザホールハンマーは
その名の通り吊下げる機械ですが、
約10tもあるものですから
クローラクレーン以外では
ちょっと無理な工法です。
弊社は70tクローラクレーン 3台
150tクローラクレーン(110~150t)1台
4台のクローラクレーンを準備して
長尺もののH形鋼打ち込み、
シートパイル打込み、
仮桟橋工事(システム橋梁)の仕事を
お待ちしております。